トリップ少女

わぁ~美人!!


しかし感動するもつかの間、若菜は彼女の異変に気が付いた。


・・・この人、足が普通じゃない。人魚だ。


“普通じゃない”なんて人のことは言えないわけだが、状況を飲みきれていない若菜にとって彼女は十分“異形”だった。


「何よ、じろじろ見て。私のことを初めて見るみたいに。」



・・・初めてじゃないんですか?



「だ、れ」











間間間







「どうしよう、若菜がおかしくなっちゃった!!!」




そういうと目の前の人魚はわんわん泣き出した。


「若菜がおかしくなっちゃった」


そればかりを繰り返しながら
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