トリップ少女
「わけが分からないって顔してるわね。仕方ないわ。だからみんなの前では記憶喪失、私と二人のときは正常ってことにしなさい。」
「ちょっと、わけがわからない。」
「すべて分かるときがくるから安心なさい。」
納得できない。というか、どっちなのよ!!
「あとなんだっけ。あ~、どうしてあなたを指名したかだったわよね。簡単な話よ。」
「あなたがいないと意味がないから。」
「え・・・?」
とても重みを含んでいて、かなり不気味な響きであったように感じた。
深緑の髪と赤い目のせいだろうか。
「あなた、本当に馬鹿なのね?何のためにきたか忘れたの?」
「え」
「え、とかあ、とかしかいえないの若菜は??もういいわ!今日は何も考えずにもう休みなさい!!明日は本当に忙しくなるわよ!」
そういって深緑の髪に赤目の人魚はスイーとどこかに消えていった。
「たっのしみー!!」
そんな浮かれた言葉を残して。