トリップ少女

やったわね!というようにミランと呼ばれた深緑の髪の人魚は赤い目でウインクした。



・・・ん?赤い目??


この人魚の目はびっくりするほど赤かった。


人魚自体、青やら緑やら金やらさまざまな目の色をしているが、この赤さはなぜか心に引っかかった。


・・・私はこの赤をどこかで知っている。




「何よ、さっきからじろじろ見て。言いたいことがあるならはっきりいいなさい。」



「え、なんでもないよ。」



赤い目でにらまれるとなんとなく迫力がある。



「ならいいんだけど。今夜はちゃんと休まないとだめよ!!明日は忙しくなるわ!!」



「ねぇ、どうしてあなたは私を指名したの?記憶喪失なのに。」



「あなたは記憶喪失なんかじゃないわ。」



・・・はい?
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