月夜の太陽

心に鍵を

ロナウド様と最後に言葉を交わして、2週間が過ぎた。


あれからロナウド様からは特に連絡はなく、勿論私からも連絡は一切していない。


まだ、心の整理は付いていない。


だけど…進むべき道は分かってる…頭では……。



「突然ごめんね」

『いや、どうしたんだよ。何かあったのか?』

「ううん、この間の返事、ちゃんとしてなかったから」

『この間?』



そう、サハルドからいつまでこの生活を続けるんだと聞かれた時は、曖昧な返事をしてしまったから、今日はその答えを言う為にサハルドの部屋を訪れた。



「もう、街へは行かない」

『…どうしたんだよ急に』

「だって目的の彼も見つからないし、街の様子はもう十分よく分かったから、もうそろそろいっかなぁって」

『ソルに…惚れてんじゃねぇのかよ』



サハルドに気付かれてるとは思っていなかったから、驚いてしまった。


気付いてたのに、私のワガママに付き合ってくれてたんだね。





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