月夜の太陽
みんなのいる下の階に着くと、私はロナウドから少し離れ、両手でドレスを軽く持ち上げ体を少し低くした。



「初めまして、ウェルヴィア国第一王女ルナと申します。隣にいるのは婚約者のデトイス国第一王子のロナウドです」

『皆さん初めまして、ロナウドと申します。以後お見知りおきを』




ロナウドは片手を後ろに回し、もう片方の手を胸に当て丁寧にお辞儀をしてくれた。


私の大切な人たちと知ってのことだろう。


王室や貴族に挨拶する時と同じ様に、敬意を払ってくれたことが嬉しかった。



「リリアの子供でお兄さんのフィズと弟のソルにフィズの奥さんのエレナよ」



みんな丁寧にお辞儀をしてくれた。


ソルも丁寧だけど相変わらず表情は変わらない。



「もう一人息子がいるんだけど、今日は出掛けてるみたいでいないのよ。せっかくだから紹介したかったわ」



リオは出掛けてるんだ。


サハルドの姿も見当たらないし、一緒に出掛けてるんだろうな。






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