月夜の太陽
私の冗談にロナウドは余裕の笑みで返してきた。



『だったらルナはもうウェルヴィア国へは帰れないね』

「えっ!?」

『ルナと一緒にいて疲れただなんて思ったことはないよ』



本当にそう思ってくれているのか、優しい顔でそう言ってくれた。



「あらあら、ルナと一緒にいるときのロナウドはこんなにも柔らかい雰囲気になるのね」

『そうですか?』

『ルナの事が本当に好きなんだろうな』

『はい、ルナという存在が好きですから』



なんの躊躇もなくすんなりそう言われて、私が恥ずかしくて顔が熱くなってしまった。


アリアさんはクスクスと笑っている。



「この場にシエルさんがいたらロナウドに敵対心剥き出しでしょうね」

「そんなことないわ。お父様が異性に敵対心剥き出しにする時は、お母様が関わっている時よ」

「そうね、ローズが関わっている時はきっと誰にもどうにもできないわね」



隣で穏やかな顔で頷いているレバンナさんも、アリアさんの事になると人が変わってしまいそうだなと思った。





< 221 / 471 >

この作品をシェア

pagetop