月夜の太陽
『そんな顔をされても煽られてるとしか思えない』

「煽ッッ!?」



私の恥ずかしさは増し、ソルの手を振り払い顔を隠そうとしたが、やはりソルの手によって止められてしまった。



『隠すな』

「ソルが悪いんでしょ!?」

『勿体ないだろ』

「ッッ………」



ずるい…ずるいよ……。


そんな事言われたら文句も言えないし私から目を離さないでって思っちゃうじゃないの……。


普段優しいソルはベッドの中では少し意地悪で、だけど優しくそして甘くて…私は心も体も虜にされてしまった。


幸せな事だと分かっていても私だけがこんな気持ちなの?と思うと少しだけ悔しく、そして悲しくなった。


だからかな?


気が付けば私は自分からソルの唇に自分の唇を重ねていた。



「もっと…」



唇に寂しさを感じ、目を見てそうおねだりすると妖艶に目を細めた彼はまるであやすようなキスをしてくれた。


こんな私は子供っぽく映ったかもしれない。


だけど、こんなに甘いキスをもらえるならそれでもいいと思ってしまう。






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