月夜の太陽
「ソルは普段は無表情で無愛想だけど、実は優しくて温かくて、たまにみせる笑顔が…好きなの////」

「私もソルと会ってみたいわ」

「でも…今凄く幸せそうだから、私のいる世界に引きずり込みたくない。それにソルは混血だから将来結ばれる相手じゃないんだって……」



私の頭をそっと撫でてくれるお母様。


私の目からは涙が零れ落ちる。



「私は死んだことになっていて、この世界に戻って来た時は人間だったの」

「お母様が…人間?」

「両親が私を守る為に禁忌を犯してバンパイアの力を封印したの。シエルは人間として現れた瑠花という私を愛してくれた。結婚しようと言ってくれたの。まさか瑠花が私だとは思わなかったみたいだけど」

「…そんな事があったなんて……知らなかった」



私なんかよりも立場上純血以外の人と結婚できないお父様が…どれだけの覚悟だったんだろう。


そうだよね。


まずはソルにだけは私が純血であることを伝えよう。


そして好きになってもらえるよう努力をしよう。


純血や混血なんて関係ない。


もうどうしようもないくらい、ソルのことが大好きだから。





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