月夜の太陽
「フィズゥゥ…」



幸せそうな顔をして、寝言でフィズさんの名前を呼ぶエレナ。


可愛いな。



「本当にフィズさんのこと大好きなんだね」

『そうだな』

「ソルは…いないの?好き、な人」

『…さぁな』



曖昧な返事をして部屋を出て行くソル。


私は慌てて後を追った。



「ソル!」

『ん?』

「ソルの部屋見てみたい!!」



お酒飲んでるせいかな。


素面だったら絶対こんなこと言えなかった。



『何もねぇよ』

「それでも…見てみたい……」

『しょうがねぇな』





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