シンデレラになりたくて~エリート専務と秘密の恋~
俺は行き場を失った愛しい気持ちを埋め込むかの様に彼女を強く抱き締めた。

「瑠奈…、どこにも行かないで、俺の側にいてくれ…」

絞るような声で彼女に訴えかけるが、彼女からの返事はない。

「…笠島専務、…私達、もう会うのはこれでおしまいにしましょう」

…え。

…何を言っているんだ?

瑠奈、君はそれでいいのか?

俺は…嫌だ。

瑠奈の顔を見る。

「……!」

彼女は涙を溢れさせながら…、笑っていた。



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