シンデレラになりたくて~エリート専務と秘密の恋~
―――。

「本日は誠におめでとうございます。
今後益々のご活躍を期待しております」

「…ありがとうございます」

先ほどから部屋を訪れる人達が、機械やロボットみたいに同じような事を言い、同じ笑い方でお祝いの言葉を俺に向けてくる。

俺も何度も同じように礼の言葉を返す。

…つまらないやり取り。形ばかりの。

隣にある大きな鏡の中の自分と、ふと目が合う。

…何をしているんだ、俺は。

好きでもない女と、これから永遠の愛を誓い合うのか。

愛など誓う以前に存在すらしていないと言うのに。





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