シンデレラになりたくて~エリート専務と秘密の恋~
すると会社の裏門からその車に向かって歩く長身の人物が見えた。

あ、笠島専務だわ…。

私がその姿に目が離せないでいると、今度は少し後ろを、彼を追う様に女性が歩いて行った。

………。

笠島専務は車のドアを開けて、その女性を乗せると自分もサッと車に乗り込み、やがて車は去って行った。

私は胸の奥に切なく燻る気持ちを振り払う様に、窓から視線を逸らすと傍らのバックを掴んで素早くロッカールームに向かった。




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