シンデレラになりたくて~エリート専務と秘密の恋~
「瑠奈、今日はもう上がり?早いじゃない。あ、デート?」

私が着替えを済ませて軽く化粧を直していると、同期の美和が隣から話し掛けてきた。

「あ、うん。食事に誘われてて。」

曖昧に答えると、美和はさらに聞いてきた。

「いいなあ、営業の田村さんだっけー?
だけどあなたが突然婚約だなんてびっくりしたわよ」

…私だって、自分で驚いてるわよ。

でも、それもいいかなって、思えたんだもの。

田村さんにプロポーズされた時、長い長いトンネルを抜けて光の溢れる外へと解放された様な、不思議な解放感を感じたの。



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