シンデレラになりたくて~エリート専務と秘密の恋~
「へえ、結婚するまでは女遊びは解禁なのか」

俺は煮えくり返りそうな腹を押さえて言った。

「ええ。私が一番だと分かっていただくには他の方と親しくしていただいた方がいいかと思って」

「………」

よくもそんな事をぬけぬけと言えるものだ。

俺は書類に乱暴にサインをすると彼女の目前に上からぶら下げた。

それに臆する事もなく、彼女は「ありがとう」と紙を受け取ると大事そうに鞄にしまった。

その様子を横目で見ながら俺は再度ため息をついた。


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