シンデレラになりたくて~エリート専務と秘密の恋~
そんな事があってから、毎日彼女と過ごすうちに、俺の中には新しい感情が生まれてきていた。

それは、愛、ではなくて、…諦め。



そんな時から、屋上で一人、ぼんやりと物思いに耽る時間が多くなってきていた。

その日もいつもの様に空を眺めてじっとしていた。

…カタン。

物音に何故か咄嗟に出入口の裏側に隠れた。

…何やってるんだ、俺。
別に隠れなくても。

出て、勤務に戻ろうとした時、女性が一人、ペタリと座り込んで何やらブツブツ言っているのが見えた。

何をしているんだ?

少し近付き、様子を窺う。


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