シンデレラになりたくて~エリート専務と秘密の恋~
私の涙が彼の胸をじわりと濡らしていく。

「瑠奈、ごめんな。
言わずにいればよかったね」

ううん。嬉しいの。とっても。

だけど、同時に悲しいの。

私もあなたが好き。大好き。

ただ、一緒にいたいだけなの。それだけなのに。

「君にも、田村くんがいるから、俺がこんな事を言うのはおかしいよね」

…え?あ、…そうか。
圭吾は私達の関係が終わった事を知らないんだ。

でも、言わない方がいい。

その方が、圭吾も、……終わりやすいと思うから。


< 79 / 122 >

この作品をシェア

pagetop