ちぐはぐ遠距離恋愛
雨足は、留まることなんかしらないようだ。
窓を打ち付ける音は、ザーザーどころではなくなっている。
(結局、止まなかった…)
あたしは一人、ガックシと項垂れた。
みんなは傘を持って来ているようで、あたしだけがブルーな気分。
今はまだミーティング中だから外には出てないが、これももう時期に終わる。
そうすれば、あたしは修行にでなきゃいけないのだ……。
「えー…真白の落ち込み方が可哀相すぎて終わらせるの気まずいんだけど…」
部長、ゆかり先輩はそう言ってあたしを見つめた。
その視線を目では受け取らず、あたしは窓を見てたそがれる。
「いいえ、どうぞお構いなく…」
明らかにおかしい雰囲気にさせたが、ゆかり先輩は明るい声で仕切り直してくれた。
「よ、よし!じゃあ終わり!きりーつ」
その言葉でみんなが立ち上がる。
「ごきげんよう」
「「ごきげんよう」」
そして我が吹奏楽部の謎の伝統である、『ごきげんよう』の挨拶でいつも通り締めくくられた。
肩を落として歩くあたしに優香子が乗りかかる。
「そんなナーバスになるなって」
「あたしの傘に入れてあげるよ!」
彩夏の言葉に愛想笑いで「ありがとう」と言うあたしは、相当悪いやつ。