無口でクールな転校生。
そう思って解こうとしたら、2乗じゃなくて3乗だということに気がついた。



さ・ん・じょ・う??



3乗って、俺の一番苦手な問題じゃん!



ちくしょー、先生のやつ、わざと俺にこの問題を当てたな…?




どうしようと迷っていると、つんつんと隣から指で突かれた。



見ると、笹本さんが無表情で俺に自分のノートを見せてきた。



え!?



コイツ、今まで寝てたよな!?



なのになんですぐにこの問題が解けるんだよ?



「おお、わりぃ…」



俺はそのノートを受け取り、教壇に向かった。

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