無口でクールな転校生。
「行こっ、卓斗!」



夏希は必死に俺の腕を引っ張って歩き出す。



「あ、あぁ」



俺は夏希に引っ張られるがまま、靴箱に連れてこられた。



笹本さんのことが少し気になって後ろを向くと、夏希に腕を強く引っ張られた。



振り向くと夏希の強い瞳と目があった。



「笹本さんのことが気になるの?」



今までにないくらい強気な口調…。



天然な夏希からは想像できない口調だった。

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