若恋【完】
ぼんやりと見える白い天井。
白い壁。
白いカーテン。
まるで病院みたい…。
「―――ここはどこ?」
気がつくと、わたしは見覚えのない部屋に寝かされていた。
何でここで眠っているのかよくわからない。
わたしどうしてここにいるのかな?
眠る前って何してたっけかな?
濁っている頭で考えるけどよくわからない。
―――ん?
「…そ、うさん?」
頭を上げてみて周りを見回してみて、足元の椅子に座った奏さんが蹲っているのに気づいた。
「…奏さん?」
ピクッ
声を掛けると奏さんが身動ぎした。
ゆっくりと顔をあげる。
なぜか顔を上げた奏さんの目が紅くて髪も乱れてて、胸がつかれた。
―――何かあったの?