若恋【完】

ぼんやりと見える白い天井。

白い壁。

白いカーテン。

まるで病院みたい…。




「―――ここはどこ?」


気がつくと、わたしは見覚えのない部屋に寝かされていた。

何でここで眠っているのかよくわからない。

わたしどうしてここにいるのかな?

眠る前って何してたっけかな?

濁っている頭で考えるけどよくわからない。





―――ん?



「…そ、うさん?」

頭を上げてみて周りを見回してみて、足元の椅子に座った奏さんが蹲っているのに気づいた。



「…奏さん?」



ピクッ


声を掛けると奏さんが身動ぎした。

ゆっくりと顔をあげる。

なぜか顔を上げた奏さんの目が紅くて髪も乱れてて、胸がつかれた。




―――何かあったの?






< 259 / 417 >

この作品をシェア

pagetop