記憶の中で… 2
二人でクスクス笑っていると、
「あら、楽しそうね。内緒話?後で聞かせてちょうだい?」
「内緒話なのに、話したら内緒じゃねーじゃん。」
「アハハ…本当だ。」
クスクスクス…車の中が笑いで溢れた。
家に着いて、先ずはユキの家に電話を入れた。おばさんもホッとしてたみたいだ。
その日は一日ゆっくりと過ごし、翌日からはあちこち観光に連れて行ってもらった。
さすがに三日も続くと疲れてきた。でもユキはずっとはしゃぎっぱなしで、
よく体がもつな。後で寝込まなきゃいいけど…。
と思った。
出掛けない日は、母さんとユキは二人で買い物に行ったりして過ごした。
ユキにとっては見るもの聞くもの、全て珍しいらしく、二人でカフェに入ってお茶とケーキを頼むと、日本の倍はあるケーキが出たとか、露店でウインナーを食べたら、美味しくて二本も食べたとか。
ブラックチェリーも日本みたいにチマチマ売ってない。500g買っても安いし、美味しいと感動してた。