* 角砂糖 と 恋 *
アパートに帰って部屋に入る。
一息ついて携帯を開くと
さっき話したばかりの宏樹から
メールが来ていた。
『言うの忘れてたっ
また一緒に帰ろうなー』
このたった一言だけど
周りは一人暮らしの子が少なくて
行き帰りは今まで一人だったから
なんか嬉しい気持ちになった。
『もちろん☆』
私もたった一言の返事。
だけど、気持ちは込めたつもり。
それから宏樹からの返事はなかった。
あの一言じゃ、来ないのは
分かりきってる事。
そして
また一人になって
どうしても思い出しちゃうんだ。
あの人が美人系の女の子といた所。
「やっぱ彼女だったのかなあ‥」
いっそのこと帰るとき
宏樹にあの人のこと
相談に乗ってもらえばよかった
なんて後から後悔してる私がいた。