* 角砂糖 と 恋 *



アパートに帰って部屋に入る。

一息ついて携帯を開くと
さっき話したばかりの宏樹から
メールが来ていた。


『言うの忘れてたっ
 また一緒に帰ろうなー』


このたった一言だけど
周りは一人暮らしの子が少なくて
行き帰りは今まで一人だったから
なんか嬉しい気持ちになった。


『もちろん☆』


私もたった一言の返事。
だけど、気持ちは込めたつもり。

それから宏樹からの返事はなかった。
あの一言じゃ、来ないのは
分かりきってる事。

そして

また一人になって
どうしても思い出しちゃうんだ。

あの人が美人系の女の子といた所。


「やっぱ彼女だったのかなあ‥」


いっそのこと帰るとき
宏樹にあの人のこと
相談に乗ってもらえばよかった
なんて後から後悔してる私がいた。



< 14 / 29 >

この作品をシェア

pagetop