* 角砂糖 と 恋 *



中学2年の頃。


私は彰吾と付き合っていた。

彰吾は私の1個上。
誰に対しても優しくて
いっつも笑顔で天然で
すごく頭良くて運動も抜群で
かっこよくって、
すごくモテてたよね。

そんな彰吾が
私を選んでくれたなんて
今でも夢みたいだよ。

いつだって
私の傍にいてくれた
私を笑顔にしてくれた

そんな彰吾が大好きだった。


「ごめんな」


あの寂しそうな顔
今でも覚えてるよ。

彰吾が引っ越す事になって

私に別れを告げた。


「唯はいい人探して、な?」

「俺はしばらく唯の事忘れらんないや」


あの時、私はこう言ったの


「私も忘れられない。
 だから、ずっと待ってるから。」


あの会話を最後に
私たちはもう会ってない。


あれからずっと彰吾を想ってた。


でもね、決めたんだ。

5年も経った今
彰吾にはきっと彼女がいて

私はもう忘れなきゃいけない

忘れよう、って。



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