* 角砂糖 と 恋 *



恋‥‥‥?

彰吾以外の人に‥?


「そんなわけないよ、ね、
 今日一瞬会っただけだし」


「何言ってんだよ健一(笑)」


帰り際、遠くを歩く
騒がしい男の人の集団が目に入る

楽しそうにじゃれあって
みんな笑ってる

一つまばゆい程の輝きを放つ
笑顔があって

私はその笑顔に
胸がキュンてなるのを感じた

その笑顔は
なつかしい感じがして

しかもその笑顔は

今日ぶつかったあの人だった


"恋しちゃった?"


莉奈のあの言葉が
頭の中をぐるぐる廻って


「恋しちゃった‥」


あの笑顔が頭から離れなくて

いつの間にか
彰吾のことより
今日ぶつかったあの人の事を
考えてる私がいた。



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