Real [短編]
「・・・うっ」


ふと、声がした。



「手、いっ痛いんだけど・・」


病室のベットの脇で

高木の手を固く握っていた俺。


「あれ・・生きてる・・・」

「勝手に殺さないでよー」



事故に遭ったとき

頭を地面に打ち付けたものの、

かすり傷程度で済んだ高木は


・・すごいと思う。



「わっ笑ってんじゃねぇよ」


よかった・・・


まじよかった。


内心、すっげーほっとしてるんだよな。




まあ、高木には言わねぇけど。
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