十字架に愛を



「吸う…よ。怖い?」


手をぎゅっと握られる。



私は小さく頷く。


「大丈夫だよ。血は吸うけど、ずっとこうやってキスしてあげるから。」


琉の目が真っ直ぐで、ずっと信じられると思った。



‥…―



「昔と変わらないよ。」


いつもと変わらない笑顔で琉が笑う。


「そ、う?」


琉が頭を撫でる。



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