十字架に愛を



―…‥


「りゅう…さ、ま?」


「珠妃ちゃん。琉でいいよ。」


優しく笑顔で手を差し伸べてくる琉。


すぐに私は琉が大好きになった。


琉が吸血鬼で、私が餌だってことはお母さんから聞いていて、


まだ子供で、血の吸えない琉は口づけで私の生気を吸っていた。


「琉も、いつかは私の血…吸うの?」


いつだったか、琉に聞いた。



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