私のSuperstar! 〜Secret Love〜

進路


―――…

「おぃ金城、金城起きろ…」

誰かが私の名前を呼んでいる。

どこか遠くで…

吹き抜けてゆく風が、心地良い。

「…ぉい、金城……今日…」

ん?

私を揺する強い力と、名前を呼ぶ声が徐々にうるさくなってきた。

「…ぅるさいなぁ〜」

気だるい体をようやく起こすと、目の前には新垣先生が…

「誰に向かって言ってんだ?お前な…」

状況を徐々に理解した。

「すいません…」

お弁当を食べた後の担任の授業。

すごく眠い…

「放課後、社会科準備室に来なさい」

この言葉を、新垣先生から聞くのは何度目だろうか?

「2度目の呼び出しおめでとう」

隣でクスクスと笑う瑠花。

全然、めでたくない…



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