朝が待てなくて

「…はい」


「真琴?」


いつもと変わらぬ低く優しい声…。




「怒って…ないの?」


恐る恐る訊いたら、電話の向こうで彼がプスッと笑った。


「それはお前だろ…?」


あ、普通すぎて泣きそう……


「言っとくけど俺、あんな寒いメールしたの生まれて初めてだからな。今すぐ消去しとけよ」


照れくさそうに言う。


「………嫌、消さない」


と言ったら彼はゲラゲラ笑った。




何が可笑しいんだか…?


< 173 / 771 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop