朝が待てなくて

「何の話だ?」


真顔ですっとぼける中村にのっかって


「賭け? 何だっけ、それ?」
「初耳だよね?」


ってサホリンとからかってたら、大淀が激しくスネておもしろかった。


仕方がないので、中村とサホリンと3人で大淀のお昼代をおごってあげる。


それから、樹の分の焼きそばを買って、またシートのところに戻ったんだ。




「上野の彼氏って、よく寝るなぁ?」


まだ熟睡中の樹を見て、中村が言った。


「だって樹クン、夜中運転してくれてたじゃん」


「あんま寝てないもんね?」


サホリンとミャンマーがかばってくれる。




「だけどつまんないよな? せっかく一緒に海に来たって、ずっと寝てるじゃん、この人」


中村に言われてしまった。


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