朝が待てなくて
「あー…真琴って、こーゆーのわかるの?」
枕に肩ひじをついたまま、樹はもう一方の手の中にある小さなパッケージを見せる。
それはたぶん
「避妊するやつ」
わたしが答えると、よかった、知ってんだ……なんて、樹はホッとしている。
そんな子どもじゃないよ。
「ちゃんと、つけるから」
ぽそっとそう告げると、彼はそれを枕元に置いた。
お? 装着は後ほどのようだ。
「あのね、大淀のことだけど……」
キスしたことを打ち明けようと思っていた。
それ以上のことはしていない、ということも……。
「いいよ、それは」
言いかけた唇を樹の指先がふさぐ。
「何があってもなくても、気持ちは変わらないから」
そう樹は言った。