ありふれた恋を。

普通生徒の変化。


お兄ちゃんに私たちのことを報告に行った日。

お兄ちゃんは思っていたよりも簡単に私たちのことを認めてくれて、まぁ少し角度は変だったけど、ひとまず安心した。

そしてお兄ちゃんは彼女の香奈さんの部屋で暮らすことになって、私は先生の部屋の現状について聞かされることになった。


散らかり放題で、少し臭う…

先生がもうしっかりした大人の男性じゃないことは知っている。

知っているけど、さすがに限度というものがある…よね。


結局私が先生の部屋の掃除を手伝うことになって、1週間後がその初日だったのだけど、その間に何を改心したのか『できるところまで自分でやります』というメールが届いた。

できるところまでって、一体どれだけ散らかっているのだろう。



『なつなつ。』


お昼休み、そんなことを考えながら中庭で1人お弁当を広げている私を誰かが呼ぶ。

声の方向を辿ると、そこには彩ちゃんが居た。

確認するまでもなく、こんな呼び方をするのは1人だけなんだけど。


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