ラフ
「あーもう、くっそ!」

急いで寝室に行き、着替えた。寝室のベッドの脇においてあった携帯に気づく。

そうか、ここに置いたままリビングで寝ちまったから。

携帯を手に取ると、着信が数件とメールが1件入っていた。メールの中には、今から家に向かうとあった。

着替えながら記憶を手繰り寄せる。
そういえば、誰かがインターホンに出てたような・・・
あれ、女の子が出たのか。最悪だ・・・・・


頭を抱えた。


上着を取り出すと、携帯が鳴り出した。
着信は奈緒からだった。


「あ、もしもし、奈緒!?」

よかった、電話に出てくれた!

『泉君・・・』

奈緒の安堵したような声が聞こえた。よかった奈緒の声だ。
喋ろうとしたそのときだった

「泉さーん、誰ー?」

愛が突然、寝室に入ってきた。

「な!?」

ツーッツーッツーッツーッツーッツーッ

「切れた!ちょ、待てって!」

急いで奈緒に電話をかける。

「でてくれー、でてくれー。早く出てくれよー」

なかなか出ない。
理由をキチンと説明もできずに、このままじゃ、誤解されかねない。

ブチッツーッツーッツーッツーッツー

き、切られた!?

リダイヤルするが、電波が入っていないと音声案内が入った。
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