魔法の戦士《bellator》
『ああ、幸大君。

もし、この件を断るならば、皇子財閥の全ての力を以て…』

「な、何ですか!?

犯罪はダメですよ!?」

『安心したまえ。

命はとらないさ。

ただ、社会的に抹殺させてもらうよ。』

「ちょっと!?」

『それから、サービスで年中無休で毎日必ず三回、

明らかに堅気じゃないアブナイ人たちが君の家を訪問するよ?』

「…。」

『もしもし、幸大君?』

女性に代わる。

「可鈴のオバサン…

オジサンのこと何とかしてくださいよ…」


『幸大君、孫は20人くらい欲しいわ。

取り合えず、今年中に一人くらい何とかなるでしょ?

若いんだし…

それから避妊はしないでできるだけたくさん回数を…』


ピッ、

幸大が終話ボタンを押した。

「どうかしましたの?」

「何も訊くな…」

「で、幸大、どうしますの?」


「…わかった。

まぁ、一人増えても狭くないし、色々と断れないし…同居か…。

姫。」

「はいですの。」

「一緒に住もう。」

「な!?

え!?

は、はいですの!!」

「ちょっと!?

幸大、それって同居じゃなくて同棲じゃない!!」

「さっきも言われたよ…」

「それよりも、ダーリン?

今のはプロポーズみたいでしたよね…」


「痛い、痛いから!

腕に爪が、

いや、血が出てきてるし…」

こうして、姫こと可鈴と幸大の同居もとい同棲が始まった。
< 31 / 131 >

この作品をシェア

pagetop