魔法の戦士《bellator》
土地神
翌日


「お前たちは観光でもしててくれ。」

幸大と翡翠は車を降りた。


「観光なんてできないわよ…」

圭が言う。

「取り合えず、ここには近づくな。

幸大、行くぞ。」


巫女服の翡翠が言う。


「オブヴィウス《迎え撃つ》


じゃあ、言ってくる。」


幸大も戦闘態勢に入った。






屋敷前


ザァッ、

樹の根の槍がいくつも襲ってくる。

「イグニス・クリピウス《炎の盾》」

赤い魔方陣が現れた。


ボッ、

ゴウッ、

盾に触れた瞬間、樹の根の槍に火がつき燃え上がる。


ゴヒュッ、

岩が飛んでくる。

「エンシス《大剣》」

バゴンッ、

岩を砕いた。

「行け!」

幸大が言う。

「ああ!!」


翡翠が走り出す。


「ファラシス・ホスティリス《偽りの敵》」


幸大と翡翠にそっくりの影が現れた。


ブワッ、

攻撃は影に向かって放たれる。


「幸大、行くぞ。」



屋敷の中へ入る。


『オオオオオオォォォォ』


「何だ!?」

幸大が言う。

「この屋敷にいる霊の怨嗟の声だ。」


『オオオオオオォォォォ』


黒い何かが襲いかかる。

「滅びよ!!」

翡翠が槍を投げた。


ボウッ、

黒い影に当たる直前、槍が燃え上がる。
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