BlackLove
「頼む!!!!あの女のことは許してやってくれ!」
あたしは頭を下げた。
どれだけ、矛盾してるかは分かってる。
この前までは、憎くて仕方なかったのに。
でも、
それでも分かってもらいたい。
「凛さん・・・・何があったんすか?」
「あの女、意外といろんなもん背負って生きてきたんだ。いろんなもん捨てて、自分の気持ち押し殺して・・・・。もちろん、そうだからって人を殺していいもんじゃない。でも、あの女にだって、ココロがあるんだ。決して、アクのココロだけじゃねぇ。素直になれないだけで、反省の心も持ってた。」
「もし、それが嘘のココロだったら・・・・「嘘なんかじゃない。あたしも組長になる前まで嘘だけの人間だったかもしれない。でも、組長になってから、嘘はつかなくなった。仲間が大切で、組長っていう責任もある。そんなやつが嘘なんてつけるわけない。」
あの女の目、
ほんとに組長の目をしていた。
あたし以上に。
「・・・・・嫌です。」
後ろのほうから泣いている声とともに、聞こえた。