* 王子と契約彼女 *




「花園さんて、優くんの幼なじみなんだよ。」



続けてちかの言った言葉に、また私は転落。
まるで天国から地獄に堕とされたみたいだ。



「あ、優、ちょっといい?」

「ん?花園?なに?」



大勢の女の子達と私ががっかりしている中、追い撃ちをかけるかのように"花園さん"は"優くん"を呼び出し、二人きりでどこかへ行ってしまった。



「「それでも私達は優くんを見守るわッッ(涙)」」



女の子達は悔しそうに、悲しそうに泣いている。



「なな、大丈夫‥‥?」

「‥‥〜〜〜真由美いぃぃぃ!(涙)」



せっかく話せたのに。
私の事、覚えててくれたのに。

今日は、最高な日のはずなのに。


真由美の一言に、混乱していた私の気持ちは爆発して、泣きながら、真由美に抱き着いた。

真由美は、優しい顔で、私の頭をヨシヨシしながら慰めてくれた。




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