ピンクのバスケットボール
その人は、何本かシュートをした後ふいに公園の時計を見た。
「・・・ハア、ハア、・・・何時だろ・・・」
その人は、私の方を見た。正確に言えば、‘私の後ろの時計’だけど。
「!!!」
その人はすっごく驚いた顔をした。私も驚いた。だって・・・
「Who・・・美形っ!」
その人はすごくいやそうな顔をして、喋りだした。
「何見てんだよ」
「え?何って君の顔。」
「は?何言ってんの?」
どうもその人は私のことが気にくわないらしく、さっきから冷たい。
「・・・あのさぁ」
「なんだよ」
「さっきのシュート、かっこよかったよ!」
「っは、はぁ?!」
「なにさ、悪いことでも言っちゃた?褒めてんのにぃ」
「・・・うっ、うるせぇっ!」
・・・あれ、怒らせちゃった?私は怖くなってその人の顔を、のぞきこんできた。私の思い過ごしかも知れないけど、ちょっとだけ顔が赤くなってるように見えた。・・・もしかして、照れてる?
「・・・照れてたりする?」
「なっ!照れてねぇ!」
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