大好きな君へ
ーーーーー12年後
また桜が舞う季節。
あたしはまた桜が見れた。
しかも外で。
その嬉しさでいっぱいだった。
「気持ちいい~」
春の柔らかい風があたしを包み込む。
「ジュリア!!今日病院の日でしょ!?」
後ろから声が聞こえた。
「沙羅か…」
そう、声の主は中川沙羅。
あたしの親友であり、よき相談相手。
「あー!!忘れてたでしょ!?」
「忘れてなんかないわよっ!!」
ムキになって言い返してみる。
本当は忘れてた(笑)
「嘘つけ!!まぁいいや。ほら!!帰ろ?」
「はーい…」
沙羅に言われて仕方なく帰った。