内緒の保健室
ふと公園の前を通りかかると、1人の男の子がしゃがみ込んでいるのがわかった。
『あのー…?大丈夫ですか?』
無意識に話しかけていた。
今はただ、しゃべり相手がほしくて…。
そして……。
「ん?誰ー…?悪いけど今君の顔、ぼやけて見えないんだよね」
相手はゆっくり顔をこちらにむけた。
トロンとした、魅力的な目。
スッと通った鼻筋。
真っ黒の髪。
「コンタクト、左目をなくしてさー…。ヤバいのかなり」
いたずらっ子みたいに笑う彼。