【完】ラブ☆パワー全開
眠ってたのか。
飛ばさないと思ってた意識が飛んでしまっていたのか。
気がついた時には、
腕枕され真正面に仁の顔があった。
「……きゃっ」
慌てて、反対の方向に向こうとするあたしを離さない。
「何で?」
何でって?
恥ずかしいに決まってんじゃーん!
「今日の綾、激しかったな」
ニヤッと悪戯な笑みを零されて。
そんなことハッキリ言われたら恥ずかしいしっ。
でも仁の腕からは逃れられない。
どうしても顔を隠したくて、布団を頭まで被った。
「あ、隠れた」
だって。
今のは、仁が悪いでしょ?
「だって……恥ずかしいんだもん」
カッカッと全身が熱い。
「もう言わへんから、顔出して?」
……本当に~?
ちょこっと顔を出すと。
「あ、出てきた」
なんて茶化され、ぷぅっと膨れたあたしは、また布団を被ろうとした。