君の魔法がとける瞬間(とき)




「お前、何か隠し事してないか?」





真っすぐ私を見る碧空さん。


どうして…そんな質問するの…。



「な、何を言うんですか!やだなぁ碧空さん!」



笑ってごまかしてみる。

でも、ごまかしなんか、この人にはきかなかった。





「正直に答えろ。お前、言わなきゃならない事があるだろう?」





ゴク…。


もはや言い逃れなんて出来なかった。



「お前…」




「リ〜ク〜!
ハル君が見えたわよ〜」




一階から里美さんの声が聞こえる。






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