ゆびきり
それでも、他人の子供の父親になるっていうだけでは、癪に触るのか、妊娠している梨由を無理矢理犯した。
「だったら、三人で違うレコード会社探せばいい。ミサも心配してたんだよ、いつだって、梨由は本当の幸せを願おうとしていないって」
本当の幸せ…
龍を亡くし、まだ16歳の詠士を自分の子供の父親だということを、打ち明けられないまま、去ってしまったあの日から、梨由は幸せを諦めていた。
『ピンポーン』
二人が真剣に話していると、インターフォンが鳴った。光哉が出ると、ミサの姿がインターフォンのカメラに映っていた。
「どおぞ」
光哉が鍵をあけると、笑顔でミサが中へ入ってきた。
「梨由、無事でよかった」
ミサは入るなり、梨由に抱きついた。
「ミサ、ごめんね。勝手な行動しちゃって」
「いいよ。梨由の大切な友達だって、光哉からきいたもん」
そう話すミサに、光哉は少し照れ臭そうにして、再び自分の席に戻った。
「だったら、三人で違うレコード会社探せばいい。ミサも心配してたんだよ、いつだって、梨由は本当の幸せを願おうとしていないって」
本当の幸せ…
龍を亡くし、まだ16歳の詠士を自分の子供の父親だということを、打ち明けられないまま、去ってしまったあの日から、梨由は幸せを諦めていた。
『ピンポーン』
二人が真剣に話していると、インターフォンが鳴った。光哉が出ると、ミサの姿がインターフォンのカメラに映っていた。
「どおぞ」
光哉が鍵をあけると、笑顔でミサが中へ入ってきた。
「梨由、無事でよかった」
ミサは入るなり、梨由に抱きついた。
「ミサ、ごめんね。勝手な行動しちゃって」
「いいよ。梨由の大切な友達だって、光哉からきいたもん」
そう話すミサに、光哉は少し照れ臭そうにして、再び自分の席に戻った。