エリートな彼は溺愛を隠さない
「家、近いの?」

彼が繋ぐ手を一旦離して、また更に指を絡め直しながら聞いてきた。

き、きゃー!なっ、何!?

指と指の間に入り込んだ彼の指の動き、一つ一つに身体がピクピクと反応する。

…悔しいな、遊ばれてるって分かってるのに。

何でこんなに…ドキドキする程に…好きなんだろう。

「おい、綾芽?」

はっ!!いけない、何だっけ?

「あの、何?」

「は?聞いてなかったのかよ。家だよ、どこ?」

ああ、何だ、そんな事…。


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