エリートな彼は溺愛を隠さない
私は覚悟を決めると正面玄関に立ち、脇のインターホン装置に震える指で彼の部屋番号を押した。

…5、…2…、8。

ピンポーン。

ドキドキしながら彼の応答を待つ。

しばらくしてから彼の声が聞こえてきた。

『はい、…綾芽?』

「あ、はい。」

緊張しながら答えると、装置からまた彼の声がした。

『は…、早かったね。
待って、今開けるから。』

…?何か慌ててる?
掃除でもしてたのかしら?

…カチャリ。

正面玄関のロックが外れたので戸惑いながらも中に入った。




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