わんことにゃんこの愛し方



「何やってんの、ダメだって奏。
俺の可愛い理桜の寝込み襲うとか重罪だからマジ死刑モンだから。」

「襲ってないってば謙斗くん〜!!起こそうとしただけだよー!」


私のいつもの朝は、確かもっと静かで落ち着いていたはずだ。

なのになんなの、一人増えただけでこんなになるの…

私は半分冗談半分殺意な兄貴と、それを本気にとらえて必死に弁解する奏を見ながら、朝食のトーストを一口かじる。

そういえば謙斗はその日の気分が口調に表れるからわかりやすい。

たぶん朝の占いよかったんだなぁ

こんなことを考えてる時点で、私の脳は現実逃避しかけてるね、間違いなく。

これから一週間朝からこれを見なきゃならないなんて、なんて拷問…

イライラは毛根に悪いんだ、はげたらどうしてくれるクソめ。


母さんは今日から一週間はシフト早朝だから朝いないし…


先が思いやられる。



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