君と見たこの蒼い蒼空

かなり時間は経った。
時計台の長針は一周回り時刻は11時。
おかしい。
変な予感がする。
でもそれは考えない事にした。
「少し寝坊したのかな?」
私は髪の毛がビョンビョン跳ねててシャツも着れてない焦った和津を思い浮かべた。
『ふふふ』と笑いたくなる。
一時間くらい大丈夫。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

12時。
まだ和津は来ない。
ドキドキの早さがます鼓動。

#ぴるるるるるる‐

突然鳴る電話。
出るのが嫌だった。
私は通話終了ボタンを押し、電話を切った。
着信履歴に残る番号は電話帳に登録されていない。
携帯をポケットに突っ込み握り締める。
ジワジワと身体中に汗が走る。
きっとこれは暑いから....

そう、暑いから....


#ぴるるるるるる‐


またもや同じ番号。
恐る恐る電話に出る。
「はい」
『……ん…やく………和』
「え?」
向こうに雑音が入りすぎて、何を言っているのか聞き取れない。
『和津が…………!!!!…ブチッ』

間違いなく聞いた。
男性が発した“和津”の名前。


電話の相手は誰?
和津がどうしたの?





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