砂漠に堕ちた天使 番外編
部屋は女の子、3人で分かれることになった。


莉世はファラウラとセリナ。



他の女の子たちは隣の部屋だ。



そして団長は女性専用の場所に泊まることは出来ずに、東棟の部屋を与えられた。



「ここへはどのくらいいるの?」



莉世は気になって聞いてみた。



「う~ん 国王様がいいと言うまで滞在することになっているの 私達の踊りを気に入らなかったらすぐに放り出されてしまうから頑張らなくちゃね」



ファラウラ達は宮殿に居れば良い暮らしが出来る。



喜ばしい事なのだろうが、莉世は早くラシッドの元へ帰りたくて素直に喜べなかった。



ここにいて、お兄様に連絡をとれるように誰か探さなければ……。



「ねえ、そんな顔しないで、街へ行く機会はあると思うの」



ファラウラが励ますように言う。



気を遣わせてしまい申し訳なく思った。



「ごめんなさい 命を助けていただいたのに自分のことばかりで 焦らないように策を練るわ」



莉世はふたりに笑みを浮かべながら言った。




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