砂漠に堕ちた天使 番外編
「毒!?」


いつ……毒を……?



莉世とセリナは顔を見合わせた。



「今は熱を上げ、毒を出した方が良いでしょう 無理に下げますと身体の中に毒がこもり長引きます」



「何か毒虫に刺されたのでしょうか?」



「いいえ、これは食べ物からの摂取でしょう」



「食べ物……」



そうなら姫の宴だろう。



それしか食べ物を口にしていないのだから。



どういうこと……?



「もしや、ザハラ王女とお会いになりましたか?」



侍医が考えてから聞く。



「はい 国王様の宴の前に踊りを披露して欲しいとの事だったので」



「あぁ……原因はわかりました」



「それはなんでしょうか?」



莉世が聞くと、年老いた侍医は口を開く。



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