「あーあちぃーな」
僕は誰もがいってしまうような言葉を部屋にいる彼女に言い放つ。
「そんなこといわれも私困るし、エアコンがぶっ壊れてんのがおかしいよ。早くなおしてよ」彼女が困惑した顔で僕にいう。
「なおす金ないし、仕送りももうないし、バイト代だってスロットで全部やられたし、俺にはなーんもできましぇん」彼女は呆れた顔でため息をついている。
「腹減ったなぁ〜。なんか食いいこうぜ。」
「金ないくせにどうせ私がおごるんでしょ」
「別にいいじゃん。バイト代もらったら返すから。てか飯のお金をスロット代にでも回してみない?今日はなんかきそうな感じがするんだよ。」
「そんな人から借りたお金でスロットしてさ、勝っても負けても私はいやだし、私といるときにそんなとこいこうなんて、ありえない。絶対ありえない。くそ男」
「あぁーそうですか。今日の占いではランキング一位だったのにさ」
「そんなん占いを信じてさ。馬鹿馬鹿しい。もういいよ。私もうすぐ帰るし。」そんな他愛のない会話がつづいているときにテーブルにおいていた僕の携帯のバイブがブォーンガタガタガタガタ・・・・・・・とどこかの工場の機械のような音を出して鳴りだした。
「なんでバイブにしてんの?うるさい」といいながら彼女はベッドに横たわる俺に携帯を投げ付けた。
「い、いてぇー。なんで投げんだよ。ありえねぇ。女は恐い。つかこんな時間に誰だろう?・・・・・なんだこれ?」
みたことのない、番号というか暗号みたいなものが画面に表示されていた。
「でるのこわ!なんか気持ちわりぃ!でないでおこう。」と放置しかけたとき、「浮気相手じゃない?私がでるから」と僕から携帯を奪いとり、僕のやめとけという言葉を待たずに彼女は電話にでた。
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